Firebaseで1つのプロジェクト内に複数のサイトをホスティングする
Firebaseでテスト環境のあるプロジェクト内に複数のサイトをホスティングしたかった
firebaseの設定ファイルをいじるとわりと簡単にできたのだが、本番環境用の別プロジェクトのデプロイもこれまで通りできるようにする必要があって、普通に設定していただけだと見落としていた
環境構築する過程でfirebaseの設定周りについて色々勉強になったのでまとめておく
やりたかったこと
テスト環境用のプロジェクト内にすでにアプリケーションがホスティングされている
Storybookの環境がローカルにしかなかったので新しくどこかにホスティングすることになった
別々のところにホスティングすると管理がめんどくさそうなのでテスト環境用のプロジェクト内に別でホスティングをしたかった
1つのプロジェクト内に複数サイトをホスティングできるとのことだったのでやってみた
前提
今回はサンプルプロジェクトを作って実際に操作していく
背景となる設定は以下の通り
Storybookの環境をテスト環境用プロジェクト内にhosting-sample-storybook.web.appとしてホスティングしたい
やったこと
はじめにこんなこと言うのもなんだが、公式ドキュメントにしたがってやっていけばまぁ普通にできる
https://firebase.google.com/docs/hosting/multisites?hl=ja
ホスティング環境の用意
コマンドとかでもできるが、コンソール上から作るのがわかりやすかったので今回はそれで
プロジェクトのhostingのページに行くと一番下にこんな表示がある
別のサイトを追加をクリックするとサイトのドメインを入力する画面になるので、hosting-sample-storybookと打って作成
これだけでホスティング環境が追加される
超簡単。。。
ホスティングコマンドの設定
環境が用意できたのでそれぞれの環境にデプロイし分けられるように、設定ファイルをいじっていく
まず、.firebasercがこうなっているはず
同一プロジェクト内の複数サイトをデプロイし分けるにはそれぞれにターゲット名を付与して、デプロイする時にそのターゲット名を指定してやる必要がある
やり方は以下のようにコマンドを叩くだけ
ここではそれぞれのサイトIDをそのままターゲット名として付与する
(ターゲット名 ホスティングのサイトIDの順番)
すると.firebaserc内に設定が勝手に書き加えられる
ちなみにコマンドを叩かないで下記ファイルのように直接編集しても大丈夫っぽい
これの意味するところは、targetsの中にhosting-sampleというプロジェクト名があって、その中にホスティング用のターゲット名と実際のサイトIDが紐づいているということ
実際にhostingする際の中身はfirebase.jsonで規定されているのでそちらもターゲットごとに指定する必要がある
まず変更前のfirebase.jsonから
これをターゲットごとにホスティングする設定として書き換える
こんな感じでtargetを明示してやってそれぞれのデプロイでどのディレクトリをホスティングするのかをpublicで指定している
通常のアプリの方ではbuild、storybookをビルドするとstorybook-staticが更新されるようになっているのでpublicにstorybook-staticを指定している
これで準備ok
あとはデプロイしたい内容によって以下のようにコマンドを使い分ける
本番環境用の設定
さて、無事設定できたのだが問題が一つ発生した。
これまではテスト環境も本番環境も同じファイルをデプロイして、デプロイ先を変えているだけだったので以下のそれぞれのコマンドを叩けば良かった
.firebaserc
でprojectのdefaultはテスト環境になっているのでテスト環境へのデプロイはそのまま
本番環境へのデプロイは--project
でプロジェクトIDを明示している
しかし、firebase.jsonでそれぞれのデプロイ環境はtargetが付与されるようになってしまった
--only hosting
でtarget名を付与しないと全てのtargetをデプロイしようとするが、本番環境ではテスト環境用に作ったtarget名のサイトは当然存在しないため、エラーになる
よって本番環境でもデプロイできるようにするためには、本番環境用のデプロイ設定も作る必要がある
.firebasercを以下のように追加して本番環境用のサイトにもターゲット名を付与する
ちなみに4行目の"prod": "hosting-sample-prod"
は–project=prodってできるようにするためのエイリアスの設定なのでなくても問題ない。
その場合はdeploy時に--project=hosting-sample-prod
とする必要がある
次にfirebase.jsonでもターゲット名とホスティングの設定を追加する
内容はテスト環境用と同じだが、target名を変えただけのもの
これで以下のコマンドでそれぞれデプロイ仕分けられるようになった
調べた限りだとテスト環境用の2つを1つのコマンドでまとめてデプロイしたいと思ってもできなかった
ターゲット名を省略すると本番環境用のデプロイも走ってエラーになるため。。。
ここはなんかいい方法あるのかもしれないが、わからなかった
この辺は微妙ーに不便に感じる。。
まとめ
ホスティングめちゃくちゃ簡単だし、プロジェクトにサイトを追加するのも簡単に出来た
設定ファイルの書き方も直感的でわかりやすかったが、ユースケースによっては微妙に痒いところに手が届かない感がある気がする
設定ファイル周り色々いじって理解深まった!
業務で必要になって実装したんだけど、結局認証挟みたいねってなってfirebaseのhostingだといい感じに認証挟めなさそうだからGCSでやることになりそう
まぁ勉強になったからよし!